エッセイ · 近代美術

河原温(On Kawara)「I Got Up…」(1968〜1979)。

On Kawara. I Got Up… (1968.1979).

河原温「I Got Up…」(1968〜1979)


河原温「I Got Up…」1977年。絵葉書にインクとスタンプ、各絵葉書 4 x 5 7/8"(10.2 x 15 cm)、各額 53 3/4 x 11 1/4 x 1 3/4"(136.5 x 28.6 x 4.4 cm)。

存在と時間の記録としての芸術

コンセプチュアル・アーティストの河原温は、時間と日々の営みを芸術に変えたことで知られる。1968年、彼はプロジェクト「I Got Up…」を始め、11年にわたって続けた。毎日、河原は観光用の絵葉書を2枚選び、「I GOT UP AT」という言葉と、その日に起きた正確な時刻をスタンプで押した。そして絵葉書を友人、家族、コレクター、同僚に郵送した。プロジェクトの終わりまでに、送られた絵葉書は8,000枚を超えた。

このシリーズは、個人的な日記であり、同時にコンセプチュアルな作品として機能する。記録されるのは、河原が毎日起きた時刻だけではない。絵葉書の図像と消印を通して、都市から都市へ、国から国へと絶えず移動していた彼の軌跡も見えてくる。起床時刻はばらばらで、早朝から午後遅くにまで及び、不規則な生活を映している。それでもその核において、このプロジェクトはミニマルでありながら力強い主張を差し出す。「私はここにいる。私は今日、存在した」。

河原温 「I Got Up…」(1968〜1979)
河原温 「I Got Up…」(1968〜1979)