エッセイ · 現代アート

ロナルド・ラエル(Ronald Rael)、ヴァージニア・サン・フラテッロ(Virginia San Fratello)(Rael San Fratello)「Teeter-Totter」。

Ronald Rael, Virginia San Fratello (Rael San Fratello). Teeter-Totter.

ロナルド・ラエル、ヴァージニア・サン・フラテッロ(Rael San Fratello)「Teeter-Totter」


ロナルド・ラエル、ヴァージニア・サン・フラテッロ(Rael San Fratello)「Teeter-Totter Wall」2014年。エッチング、24 × 30"(61 × 76.2 cm)。Fund for the Twenty-First Century

2000年代初頭から、建築家のロナルド・ラエルとヴァージニア・サン・フラテッロ(Rael San Fratello)は、アメリカとメキシコの国境の壁への介入と、それに代わるものを数多く提案してきた。彼らのデザインの多くは、「国境の両側で壁を変え、驚くほど創造的なやり方でその存在に挑む人々」の物語に着想を得ている。その提案は、遊び心のあるもの(木琴、バレーボールのネット)、インフラ的なもの(浄水、ソーラーパネル)、工夫に富んだもの(図書館、出産センター)、自然に関わるもの(サボテン、野生生物)まで幅広い。

国境の壁を延長し、家族引き離し政策を実施しようとするドナルド・トランプ米大統領の動きを受けて、Rael San Fratello は提案のひとつを実現させることにした。2019年7月28日、彼らは家族が遊べるよう、3台のピンクのシーソーを国境の壁に設置した。このデザインはひとつの隠喩でもある。ラエルが語ったように、「米墨関係における文字どおりの支点としての国境」であり、「シーソーの一方の側で起こる行為は、もう一方の側に直接の結果をもたらす」。1時間のあいだ、ニューメキシコとメキシコのあいだの壁の小さな一区画は、暴力的な分断ではなく、喜びに満ちたつながりの場となった。

ロナルド・ラエル、ヴァージニア・サン・フラテッロ(Rael San Fratello)「Teeter-Totter Wall」(2014)

ロナルド・ラエル、ヴァージニア・サン・フラテッロ(Rael San Fratello)「Teeter-Totter」