エッセイ · 現代アート

トゥンガ(Tunga)。「Trança」。

Tunga. Trança.

重い物が、軽い仕草を抱く。

トゥンガ「Trança(Braid)」:灰色の鉛でできた、三つの房の長い三つ編み

Tate · Tate



鉛の三つ編み

テートのコレクションに、「Braid」、ポルトガル語で「Trança」という作品がある。ブラジルのアーティスト、トゥンガが1983年ごろにつくった。すべて鉛である。

長い三つ編みで、毎日髪を編むように三つの房から編まれている。ただしここでは、どの房も灰色の金属の塊だ。テートによれば、作品はさまざまな形で展示できる。床を曲線を描いて横切ることも、壁を這いのぼることもある。

正しい形は一つではない。設置されるたびに、三つ編みは別の線をたどる。来場者はそれを、部屋に入った瞬間にちょうど止まった、動きの途中のものとして出会う。

テートによれば、これはトゥンガが1980年代に銅やほかの金属でさまざまな大きさにつくった三つ編みの彫刻のなかでも、最初期の、最大級のものである。作品は Tate Americas Foundation からの貸与で、2018年に Latin American Acquisitions Committee の支援を得て購入され、テート・モダンの展示「Materials and Objects」に加えられてきた。

柔らかな金属、鉛

鉛は奇妙な金属だ。大きさのわりにとても重い。そして柔らかい。さほど力を入れずに曲げ、叩き、押して形にできるほどに。灰色で、鈍く、すぐに光を失う。そして有毒で、人は遠ざけることを学んできた。

髪はほとんどあらゆる点でその反対である。軽い。体とともに生きている。切ってもまた伸びる。梳かれ、撫でられ、毎日触れられる。三つ編みは親密なものだ。母の手、恋人の手、鏡の前の自分の手に結びついている。

トゥンガは両方を一つの物に入れた。目は髪を見て、それが鉛だと知る。見慣れたものを認めながら、体は重さを推し量る。二つの感覚は互いに譲らない。作品はその緊張のなかに生きている。

そして鉛は柔らかいから、それを編むことは完全な矛盾ではない。金属は曲げられることを許す。ただ、曲げた跡はそのまま残る。本物の髪のようには戻らない。

現実と神話のあいだ

テートはトゥンガを、予期せぬもの、説明のつかないものに惹かれた人として描く。彼は考古学、神話、哲学、心理学、文学から着想を得た。作品は謎めいていて、シュルレアリスムに近い。

髪、とりわけ三つ編みは、彼の作品の多くにくり返し現れる。テートは、トゥンガが髪に見いだした魔術的な性質について語る。体から生えながら体から切り離すことができ、その人が去ったあとも残るもの。

1984年、トゥンガは髪でつながった双子の少女が空間を移動するパフォーマンスを初めて上演した。同じ題名のエッセイも発表している。題はおおよそ「Capillary Conjoined Twins Among Us」と訳され、彼が自ら体験した、あるいは新聞や科学論文で見つけた奇妙な出来事を集めたものだった。

とりわけ彼は、髪でつながった北欧の双子の少女の神話を語り直した。その存在は村に不安と争いをもたらした。この不気味なイメージは、彼の生涯を通じてパフォーマンスの糧となった。テートは、髪でつながった双子の少女が美術館をさまよっているのにたまたま出会ったら、それはトゥンガが構想したパフォーマンスだと記している。

残る物

そうした物語のそばに置くと、鉛の三つ編みはもう素材の習作だけではない。誰も語り終えていない物語の遺物のように見える。どこかもっと大きな体の一部が、切り取られ、落ち、金属に変わったもの。

トゥンガは、それが誰の三つ編みかを言わない。見る者に委ねる。これほど長い三つ編みを載せるのはどんな頭だろう。誰が編んだのか。なぜ誰かの肩の上ではなく、ギャラリーの床にあるのか。

答えはない。あるのは物だけ。重く、灰色で、一本の線に沿って曲がっている。アーティストによって変容させられたほかの素材のように、たとえばタービン・ホールで鎖に吊られたイ・ミレの布の皮膚のように、「Trança」は、硬い素材が柔らかなものの形をとりうること、柔らかな形が硬いものの重さを担いうることを示す。

十分に長く見ていると、自分の髪へ手が上がるのに気づくかもしれない。小さな反射。作品はそれ以上を求めない。