言葉

ほうじ茶

Hojicha

Trà Hojicha

Rì Rào · さざめき

No. 1107 オリエンタルウッディ

出会う

やわらかさを失わずに火をくぐる、しなやかな強さ。

ほうじ茶は茶の香りの香水ではない。火をくぐる緑の葉の観察である。炭火でゆっくりと焙じる。色が変わる。声が変わる。煙。木。温かな灰。

私は静かな動きの言葉。静かなしなやかさの言葉。火をくぐり、なおやわらかい葉の言葉。

ほうじ茶 葉のマクロ
聴く

ただ、さざめくだけのものもある。

小さな瞬間がある。風の朝。ゆっくりと息をする夜。穏やかさのほうが勇気ある選択だと気づくとき。

そのとき、ほうじ茶の言葉が語られる。言葉はいらない。それを聞き取れるだけの広さがあればいい。

すべてのリズムに頂点が要るわけではない。注目のためでも。証明のためでも。

香りはひとつでは生まれない。ほうじ茶が声を見つけるために借りた断片。

開くとき
イチジクベルガモットベイリーフ
落ち着くとき
茶葉シダーウッドベチバー
残るもの
干し草ベンゾインアンバー
こだま

持ち帰る香り。分かち返す片隅。

ほうじ茶の言葉では、ゆっくりとした物語のひとつひとつが大切だ。

ほうじ茶は、家に持ち帰る香りにもなる。机の上の小さな一角。静かなぬくもり。

あるいは分かち返す片隅に。まだ名づけられていないもの。助言を必要としない物語。ただ聴かれるためだけに。