言葉

ウォータージャスミン

Water Jasmine

Mai Chiếu Thuỷ

Phơi Phới · 晴れやか

No. 958 フローラル

出会う

晴れやか。今日はもう、身構える理由を抱えていない。

ウォータージャスミンは重い白い花の香水ではない。水辺に咲く、短い命のウォータージャスミンの観察である。白く。濡れて。ほとんど透明。届こうとせず、ただそこにある香り。

私は心がふいに重さをなくす日の言葉。古い嵐をようやく後にした言葉。冷やすためではなく、心をほころばせるだけにそっと過ぎる風の言葉。

ウォータージャスミン 素材のマクロ
聴く

心が軽い日。誰も気づかなくても。

小さな瞬間がある。目覚めて自分をきれいだと感じ、世界がやわらかい朝。ウォータージャスミンの茂みのそばを、重さのない足取りで通り過ぎる散歩。思わずこぼれる笑いの一分。理由はない。理由はいらない。

そのとき、ウォータージャスミンの言葉が語られる。無理をしない。身構えない。頑張らない。

すべての喜びに理由が要るわけではない。知られることも。繰り返しも。

香りはひとつでは生まれない。ウォータージャスミンが声を見つけるために借りた断片。

開くとき
オレンジレモンベルガモット
落ち着くとき
ジャスミンラブダナムウォータージャスミン
残るもの
パチョリバニラホワイトムスク
こだま

持ち帰る香り。分かち返す片隅。

ウォータージャスミンの言葉では、晴れやかな一日のひとつひとつが大切だ。

ウォータージャスミンは、家に持ち帰る香りにもなる。机の上の小さな一角。重さのない朝のための、白い花のひと重ね。

あるいは、分かち合うための一角。説明のいらないこと。理由のいらない話。ただ聞かれるために。